2014年1月1日水曜日

MacGuffins 新公式ウェブサイト公開のお知らせ

あけましておめでとうございます。

2014年1月1日より、マクガフィンズの新たな公式サイトを公開致しました。


http://macguffins.jp/


今後ともご愛顧を賜りますよう、お願い申し上げます。



MacGuffins 一同

2013年8月25日日曜日

マクガフィンズ #8『赤鬼』 Interview&making

今月14日にシアターKASSAIで行われた公開稽古の模様に、


キャスト4名・演出のインタビューを加えた「赤鬼」の予告編を公開いたします。


赤鬼っていうのは、こんな話なんです。





2013年8月15日木曜日

MacGuffins Night #4「何度もすみません」(8月16日22時放送開始)

 
MacGuffins Night #4「何度もすみません」

2013.8.16(Fri) 22:00 ON AIR.

● マクガフィンズ・Ustream channel(こちらでご覧いただけます)
http://www.ustream.tv/channel/macguffins-ustream




「ひとりだとさみしいから、だれかと一緒なら、いいね」



発想、ストーリー、台詞のキレ、リズム、笑い、映像とのバランス、
どれをとっても益々洗練され、他劇団にはない個性として磨きあげられている印象。
ギャグの一つ一つに客席から瞬時に笑いがおこり、
観客が次第に前のめりになって楽しんでいるのが空気で分かる。
平均年齢は20代後半、という感じだが、断じて「仲間うち」という雰囲気ではない。
私は、MacGuffinsがここまで的確に観客を引き込み、
劇場空間そのものの緩急を自在に創り上げていることに驚嘆し、感動した。
(ミドル英二、CoRich舞台芸術「何度もすみません」レビューより一部抜粋)




最高に楽しい舞台で、楽しい時間を過ごしました。
面白いストーリー、スピーディーな展開、役者さんの熱い演技!
そして面白可笑しい役者さん達の動きが笑えて、特に水越さんの動きは、
可笑しすぎて涙が出てきました。実際には、涙が流れていました。
周りの観客も、本当に楽しそうに感じました。
可笑しいだけではなく、切ない気持ちになる所、感動する所などもあり、
とても素敵な舞台だったと思います!
涙が流れるほど笑わせてくれたこの舞台は満点でした!
(こばひろこ、CoRich舞台芸術「何度もすみません」レビューより一部抜粋)




知人に誘われて観劇したのですが、
終わってみたら知人よりも私の方が興奮していました。
今まで見たタイムトラベル・タイムリープものの中で一番よかったです。

本がすてきでした。
過去に戻るという設定自体はタイムトラベルもののお約束ですが、
そこに「びっくりすると」という制約を足しただけで、
ここまで面白くなるのか…と私がびっくりしました。
(あかちゃ、CoRich舞台芸術「何度もすみません」レビューより一部抜粋)




オーバーリアクション気味の派手な動きと台詞回し、
シュールな展開と次々と繰り出される笑いのネタはコントのようで爆笑の連続。
周りもドッカンドッカンウケてました。
演者さんがとにかくパワフルで、とても勢いのある舞台でした。
終盤には驚きの展開と思わずジーンとなれる結末が用意されてて
メリハリの効いたお話になっていたと思います。
(とち、CoRich舞台芸術「何度もすみません」レビューより一部抜粋)




時間が巻き戻る時の演出と役者さんの動き、
それに合わせて変わる照明や音でぐっと引き込まれました。最高でした。
志村は自分のことを人間のクズといって同名の小説を読んでいましたが、
その気持ちを想像したらとてもさみしい気持ちになりました。
ずっと自分を責め続けていたのかなと思った時、
それってすごく人間らしいなと感じて、うまく言葉にできません。
(トモナガ、CoRich舞台芸術「何度もすみません」レビューより一部抜粋)




物理学を修めた人が観たら、物理的に在り得ないような時間論のミスはあるが、
その辺り、映像と実演を巧みに用い、

イメージとして見事に昇華していることで勘弁して欲しい。
殊に、自分の意思で過去に戻ることを決めた志村が、
時間を遡るシーンでのモノクロ映像と演技のコラボは秀逸なのだ。
(ハンダラ、CoRich舞台芸術「何度もすみません」レビューより一部抜粋)




「問題。まったく同じ日、同じ時間に、
 あなたの好きな人と、あなたのことを好きな人との待ち合わせがあります。
 さあ、どうする?」

会えないときのために、こんにちはこんばんはおやすみ。
マクガフィンズで脚本を書いております、横田純です。

四公演を四夜連続でユーストリーム配信するMacGuffins Night。
四夜目は、2013年5月に上演した「何度もすみません」です。

主人公・志村は「びっくりすると過去に戻ってしまう」という特異体質の持ち主。
戻ってしまう年月・期間は、志村本人のびっくりした度合いによって変わるのですが、
志村は一言でいえば「ビビリ」なので、非常にびっくりしやすいのである。

急に後ろから「ワッ!」っといって驚かされただけで2日間くらい戻ってしまうので、
くだらないことで何度も何度も過去をくり返しており、
「(志村からすれば)昨日とまったく同じ内容の話をしてくる友達」や、
「今日ようやく仕事をやりきったのに、
 過去に戻ってしまったせいで仕事ももう一度やり直し」など、
いつ、どんなタイミングで訪れるかわからない、
「コントロール不能のタイムリープ」のせいで、毎日に嫌気がさしてしまったのでした。

日々を無気力にくり返していた志村にも、忘れられないことがある。
今どこで何をしているかもわからない、大好きだった女の子。
高校時代に実らなかった初恋。
実らなかったのは志村がビビってアプローチを諦めたせいだけど、
そのせいで10年もの間ずっと心に残り続けてきた、苦い思い出!

叶うなら、あなたと一緒にいたい!
くり返す時間の渦の中で、もう一度あなたと会えたらいいのに!


「おれはたぶん何も変わってないけど!!
 もう、逃げない!!」

同じ時間がくり返す「ループもの」の話が作りたくて、
いろいろな小説や映画、アニメ、ゲームなどを参考にしつつ、
構想をまとめていったんですが、
書き始めるまでのアイデア出しとストーリーの構築に、一番時間がかかった本です。

というのも、時間がループする物語には「細かな決めごと」が非常に多いのです。
たとえば、ループはいつ、どのタイミングで始まるのか。
ループする期間はどれくらいなのか。
ループしている原因はなんなのか。
ループしている最中に主人公は何を感じ、どんな変化が生まれるのか。
最終的に主人公は、ループから脱出できるのか。
脱出できるとしたら、どのような方法で脱出するのか。

「朝目が覚めたら昨日と同じ一日が始まった」というように、
ある一日がくり返す話もあれば、
同じ10分間が何度も何度もループして30年もくり返す話もある。
主人公はループをポジティブにとらえているのか、
はたまたネガティブにとらえているのかによってもその後の展開は変わってくる。
ポジティブにとらえていれば「ループが楽しいからこのままでいたい」とか、
「ループを利用して何か目標を達成してやろう」というストーリーになるし、
ネガティブにとらえているなら「なんとかループから脱出したい」とか、
「もう絶対抜け出せないんだ、もうおしまいだ」といって、
自暴自棄になったりする展開にもなる。

そういう細かな決めごとを、
出演者7人の名前を見つめながら、身悶えつつも決めていったのです。
「このメンバーと環境で、どの設定にすれば一番おもしろくなるだろうか」と。

マクガフィンズの舞台には、ほぼ、セットがありません。
ワンシチュエーションものだったら絶対セットはあった方がいいから、
くり返す時間が10分だとしたら短い。
それなら同じ一日をえんえんくり返す話にしたらどうだろう。
まてまて、そもそもその一日がくり返してる理由ってなんなの?
うーん、なんかその一日に思い入れの強い人が不思議な力でくり返させてるとか?
そうするとその人は超能力者か、はたまた幽霊か何かか?
たとえばループするのは8月のお盆の時期で、
ループが起こる原因は死んじゃって幽霊になった友達が、何か伝えたい事があるから。
「すきだった」とか「あのときはごめん」とか何でもいいけど、
わだかまりを解消すれば、幽霊も成仏して笑顔でループ脱出、みたいな。
うぬぬ、なんか違うな……マクガフィンズらしくないような気がするなあ。
もっとバカっぽくバーンと時間が戻ってドーンと弾け飛ぶような設定ないかなあ。
とかね。そんな試行錯誤ですよ。
設定がまとまるまでは夜ずっとうなされていました。
夢までループしまくるくらいに。

ただ、それだけ迷ったということは、
「他にも面白くなりそうな設定が山ほどあった」という事に他なりません。
ループものの物語にはまだ、可能性が山ほど眠っているので、
いつかまた、時間がくり返す話を作ってみたいと思っています。


「あなたは今から、クイズ戦士です」
「クイズ戦士ってなんですか」

「びっくりすると過去に戻る」という類を見ないキッカケで起こる時間ループに加え、
「24時間クイズに答え続けなければならないクイズ戦士」という設定もブチ込んだ本作。
「あんなに要素を詰め込んで、よく破綻しませんね」と言われます。

時系列も入り乱れるわ、びっくりすることばっかり起こるわ、
友達は暴走するわ、もう大変。
おかしな体質のせいで「過去」に振り回され、人生を諦めかけていた志村が、
なかばヤケクソで、ガムシャラに「未来」へ前進していく姿はひどく滑稽ですが、
いったん手遅れになってからじゃないと気づけない、人間らしさみたいなものが、
色濃く出せた気がしています。


9月公演「赤鬼」へと続く、最新のマクガフィンズが観られる第7作目。
「何度もすみません」です。

どうぞ、お楽しみください。


※「何度もすみません」関連ページ
Cast Introduction(上演時に使用したオープニング映像)
お薦めステージ紹介ポータル「こりっち舞台芸術」公演詳細
演出、古田島啓介の「何度もすみません」前口上

2013年8月14日水曜日

MacGuffins Night #3「僕から見れば僕が正しい、君から見れば君が正しい」(8月15日22時放送開始)


MacGuffins Night #3「僕から見れば僕が正しい、君から見れば君が正しい」

2013.8.15(Thu) 22:00 ON AIR.

● マクガフィンズ・Ustream channel(こちらでご覧いただけます)
http://www.ustream.tv/channel/macguffins-ustream




「大切な人を傷つけないことは、無理なのかもしれない」



全体を貫くのは“コミュニケーションの様々なかたち”だ。
饒舌なだけがコミュ二ケーションではない。
片方の自己満足だけでは、コミュニケーションとして成立しない事を痛切に訴えて来る。
激しい動きの中で早口の台詞の応酬が多いが、よく訓練されていることに感心した。
一人が何役もこなし、切り替えも鮮やか。
強靭な持久力で充実したストーリーを展開している。
映像の使い方も洗練されていて、身体能力と共に劇団の個性と言える。
(うさぎライター、CoRich舞台芸術 レビューより一部抜粋)


 


第一話からやられました。重いの好きな私としては特に。
でも、両極端なんです。 バカバカしい程楽しいのも好きだから。
人間てそう言う両極を誰でも少なからず持ちながら毎日を生きていると思っていて。
人生には厳しいことが多い。
まさにタイトル通り「僕から見れば僕が正しい、君から見れば君が正しい」
そこに着眼点を置いて脚本を書いた横田さんに拍手です。
(にこ、CoRich舞台芸術 レビューより一部抜粋)
 



この劇団の早いセリフ回しや舞台上をかけまわる姿、テンポや熱量は、
80年代の小劇場ブームの頃を思い起こさせます。
その頃のお芝居が好きなのでつい観にいってしまいます。
今回は数本からなるオムニバス形式の公演でしたが、
話の内容もわかりやすく、つい笑ってしまったり、つい考えさせられてしまったり。
90分が経つ頃には「しっかり観た」という倦怠感(満足感?)に包まれて、
足取りも軽くなったように思えるので不思議です。
声を張って走り回ってとにかく押しっぱなしではなく、
静かなところは本当に静かに引くところは引く、バランス感覚がいいです。
(Electron、CoRich舞台芸術 レビューより一部抜粋)




役者の熱量とハイテンションが小気味よく、観客をぐいぐい引き付ける舞台だった。
おそらく、この劇団の良さが存分に味わえる作品ではないだろうか!?
(らんぼる、CoRich舞台芸術 レビューより一部抜粋)





面白くて、可笑しくて、涙が出るほど笑って・・本当に楽しい時間を過ごしました。
ただ、5つのストーリーで構成されていて、最初と最後は重いテーマだったのですが、
それも全て楽しいテーマにした方が、個人的には好みです。
でも、全体を通じては、本当に大満足です。
水越さんの汗ダクダクで笑わせる姿には、可笑しくて笑いながらも、感動すら覚えました。
素敵な役者さんだな、と思いました。ちなみに、他の役者さん達も、みな良かったです。

この劇団の他の作品も観たいです!
(こばひろこ、CoRich舞台芸術 レビューより一部抜粋)




「君の名前を教えてやろう。君は天に選ばれた勇ましき戦士、ああああマンだ」
「なんすかそのゲームの主人公に適当につけるような名前。ちょっとホント帰って下さい」


会えないときのために、こんにちはこんばんはおやすみ。
マクガフィンズで脚本を書いております、横田純です。

四公演を四夜連続でユーストリーム配信するMacGuffins Night。
三夜目は、2012年11月に上演した、
「僕から見れば僕が正しい、君から見れば君が正しい」です。
長いタイトルですね。(23文字)
しかしこの公演は本当に、このタイトルがすべてです。

タイトルの元ネタは、
ボブ・ディランの「One Too Many Mornings(いつもの朝に)」という曲から。
歌詞の一節に、こんな部分があるんですね。


It's a restless hungry feeling
それは満たされない気持ちで

That don't mean no one no good
何の良いこともない

When ev'rything I'm a-sayin'
僕が言うことはなんでも

You can say it just as good
君は同じようにうまく言える

You're right from your side
君は君として正しい

I'm right from mine
僕は僕として正しい

We're both just too many mornings
僕らは二人ともひとつだけ多い朝と

An' a thousand miles behind.
千マイルを過ごす



曲全体を通して見ても非常に詩的でわかりづらく、解釈の分かれる歌詞なのですが、
その中で圧倒的な説得力を持っている、
「君は君として正しい」「僕は僕として正しい」というフレーズ。
みうらじゅんが描き、映画化もされた「アイデン&ティティ」でも引用されています。
この曲が収録されたアルバム「The Times They Are A-Changin'」は、
なんと1964年発表。
50年前からこんな鋭いことを歌っていたのが、ボブ・ディランなんですね。

本当に、世の中って「君は君として正しい」「僕は僕として正しい」ことばかりです。

立場が違うから、見えている景色も違って、
そのせいですれ違うし、わかり合えないことだってある。
その場を穏やかにおさめるには隠し事をする必要もあるかもしれない。
嘘をつかなければならないかもしれない。
全員が100%納得する結論なんてあり得ないから、
軋轢も生まれるし、争いだって起こる。

でも。
それでもなんとか、あなたと一緒にいられたら。

「どうせわかり合えないのだから」と諦めたくはなくて、
もしも一度、関係が崩れてしまったとしても、
互いが望めば、また同じ時間を共有できるんじゃないか。
それが、前とは違う形だったとしても。

客演メンバーにも恵まれ、過去に行われた公演では最多である11名が出演して、
昨今、さまざまな場所で叫ばれている「コミュニケーション」という言葉に、
まっこうからぶつかっていく5本のオムニバス・ストーリーです。



「一度嘘をついたら、その他の言葉は全部信じられなくなるんだよ!
 そうやってごまかそうとしてるだけなんだろ!!
 全然ごまかしきれてねえからな!!」


同級生の少女と「今夜11時に親を殺す」という約束をし、
母親に暴力をふるう父親を刺殺してしまった少年が逮捕され、
刑事の前で自分のことを語るうち、目をそらしたくなる真実が明らかになる。
いったいどうすれば正しかったのか!「僕から見れば僕が正しい」


「基本的に人が出す嫌な臭いって脇の下とか、口とか、足とかから出ますよね。
 場合によってはデリケートゾーンなんかも、臭いの発生源になると思うんです。

 それを全部封じるという意味で『亀甲縛り』」

新商品、ヒトの匂いを消す消臭剤のネーミングに頭を悩ます会議の席。
様々なアイデアが飛び出す中、ふとした発言から口論がはじまり、
果ては上司の秘密が暴露され、脱線につぐ脱線を重ねる!
事件は会議室で起きています!「会議は踊る」


「よい帰宅とは早さを競うものではない!
 その帰宅がどれだけ充実したものになるかを競うものだ!」


甲子園を目指す小宮山が野球部だと思って入部したのは、なんと帰宅部!
しかもこの学校、一度入部届を出したら3年間部活の変更は認められない!
苦悩する小宮山に、帰宅部の面々と、帰宅部の活動内容が襲いかかる!
どうすればいい?決まってる!
俺たちが一番ロマンティックになればいいんだ!「帰宅部全国大会出場」


「鞄教師エックスです」
「カバン教師ってなんですか」


自他ともに認める大嘘つき・草薙初郎が、弟の次春に借金を返すため、
弟になりすまして学校に就職した!まではよかったものの、
そこで「ハナデルマン語」という言語を教えることになってしまう!
ハナデルマン語をめぐって入り乱れる職場の嘘と、個人的な欲望!
人にはそれぞれ事情がある。
だったら俺はこの嘘を、本当にしてみせる!「コミュニケーション記号体系」


「それでも、ゆるし合って一緒にいることができたらいい」

かつて少女だった「女」は、かつて少年だった「男」に、ゆっくりと語りだす。
いったいあの夜、なにがあったのか?
これから僕らはどうしたらいい?「君から見れば君が正しい」



息もつかせぬ90分。
「希望の光がまったく見えない暗闇」と、
「天井知らずのバカを照らす後光のような明るさ」を、
ジェットコースターのような速度で行き交う濃厚なラインナップです。

 脚本を書くにあたり、演出の古田島から、
「思い切り笑いを取りにいってもいい」と伝えられていたので、
陰と陽、完全にギアを切り替えて100%振り切り、演出の言葉を守りました。

結果、お笑いライブのスタッフとして活動していたお客様から
「マクガフィンズの笑いはコメディではなくコントだ。
 コメディはなんとなく作れてしまうが、
 コントというのは本当に面白くないと成立しないものだ」
というありがたいお言葉をいただきました。
わたくしもともとお笑い芸人になりたくて養成所にも通っていたので、感無量です。
お笑い芸人の方は非常に早い段階でドロップアウトして、
当時の相方に多大な迷惑をかけました。
かといって、あのまま芸人を続けていたら、
この脚本は書けなかっただろうと思います。

さらに上演時には上記の5本に加え、
「傘を盗む奴撲滅委員会」という作品もありました。


「やまない雨はないかもしれないけど、
 今雨なんだからあたしは悲しいんだよぉぉおおお!!!」
「だよねー!!俺もだよー!!」

好きな人ができると必ず別の誰かが先にその人に告白して、
目の前で失恋する事になる不幸な星のもとに生まれた女子・朝比奈と、
「女の子は芸術であり聖域なのだから自分などが触れられるものではない」と、
遠くから女の子を眺めて日記に書き続ける男子・町田が屋上で出会う!
雨が少しずつ強くなる中、そこに烈火の如く怒りながら飛び込んできたのは、
傘を盗む奴撲滅委員会を名乗る、西という男だった!
殴るんじゃなくてパンチします!
パンチっていう方がちょっとかわいい!「傘を盗む奴撲滅委員会」


ご紹介させていただくなら、こんな感じです。
残念ながら映像が残っていないため配信することができないのですが、
心から「残しておきたかった」と今でも思っています。



8月13日に行われた「MacGuffins Evening」において先行上映をした公演ですが、
そこでも劇場が大きな笑いに包まれるほど、ご好評いただいております。

さらに大きく前進した第6作目。
「僕から見れば僕が正しい、君から見れば君が正しい」です。

どうぞ、お楽しみください。


※「僕から見れば僕が正しい、君から見れば君が正しい」関連ページ
「僕から見れば僕が正しい、君から見れば君が正しい」キャスト先行インタビュー
Cast Introduction(上演時に使用したオープニング映像)
お薦めステージ紹介ポータル「こりっち舞台芸術」公演詳細
演出、古田島啓介の「僕から見れば僕が正しい、君から見れば君が正しい」前口上

2013年8月13日火曜日

MacGuffins Night #2「こうして二人は幸せになりました、とさ」(8月14日22時放送開始)



MacGuffins Night #2「こうして二人は幸せになりました、とさ」
2013.8.14(Thu) 22:00 ON AIR.

● マクガフィンズ・Ustream channel(こちらでご覧いただけます)
http://www.ustream.tv/channel/macguffins-ustream




「お前がすきな方を、お前が自分で決めてくれ」



言われたい台詞、胸に刺さる台詞がたくさんあって、最後泣いてしまいました。
特に「自分で決めてくれ」という台詞が印象的。
つらい現実をやさしく包み込んだストーリーでした。
(Electoron、CoRich舞台芸術「こうして二人は幸せになりました、とさ」レビューより一部抜粋)






まっすぐな感じが可愛い。
正直、お話は少女漫画的でこっ恥ずかしいし、演技は力み過ぎでやっぱりこっ恥ずかしい。
でも、不快な感じがなくて、
「がんばっとるねぇ」ってなんか親戚のおばちゃん目線でした。
(ウド吉、CoRich舞台芸術「こうして二人は幸せになりました、とさ」レビューより一部抜粋)





臨死状態の女性が「人生の反省会」を経て、
生き返るかそれとも死を選ぶか、決断をくだす物語。
終盤はグッとくるものがあるが、前半をあまりにギャグっぽく作りすぎているために、
そのギャップが大きく、ストレートに心に響いてこない。
また物語の大部分が無意味な大声・早口で進められて行くのも違和感がある。
スピード感を演出しようとしているのかもしれないが、
このようなラストを活かすためにはもっと違った手法が必要だったのではないだろうか。
(kazuoga5409、CoRich舞台芸術「こうして二人は幸せになりました、とさ」レビューより一部抜粋)






見に行って良かった。大いに笑って、大いに泣きました。
見終わった後に、優しくなろうと思えるようなおはなし。
終演後のお客さんたちがはじまるまえより少し、あたたかくなっていたようでした。
ありがとうございました。
(立夏、CoRich舞台芸術「こうして二人は幸せになりました、とさ」レビューより一部抜粋)




人生はドラゴンクエストのゲームじゃないし。自分で電源は切れない。
二人でひとつ、だから半分になってもひとつ。
それに気づいた、幸せ。
一平の紙芝居シーンで、恋人のサチに向かって強く言った、
「覚悟しろー」の一言から一気にシリアスに・・きちゃいました。
相変わらず映像も音楽もステキでした。
MacGuffins色、全開です・・が前作より音楽控えめでしょうか?
私は3作目ですが、観るたびに好きになっていきます。
(Magnoliarida、CoRich舞台芸術「こうして二人は幸せになりました、とさ」レビューより一部抜粋)





このタイトルを知った時、ちょっと芝居を知っている人なら、
「ああ、これは通常の、いわゆるハッピーエンドにはならないのだな」
ということはわかっただろう。
僕も、そうでした。
しかし、アンハッピーエンドになるとして、
どのように決着をつければ、このタイトルにふさわしい結末になるのか。
矛盾を内包したタイトルでは、あります。
脚本の横田氏は、どんなふうに物語をつくるのか。
僕はその興味で、劇場に向かいました。
「まさか、古臭い心中ものにするつもりじゃないだろうね」
しかし、しかしです、そんな僕の杞憂をふきとばす、
とっても素敵な結末を、彼らは用意してくれていたのです。
すばらしい、MacGuffins !
(ミドル英二、CoRich舞台芸術「こうして二人は幸せになりました、とさ」レビューより一部抜粋)




「おれさぁ、ドラゴンクエストの王様ってすごく残酷だと思うんだよねー。
 そりゃ勇者にもいろいろヤな事あると思うよ?
 もういっそのことここで死なせてくれよ!って事もあるかもしれないけど、
 気付いたら勇者はまた王様の前にいて『行ってこい』って言われるんだぜ!?」


会えないときのために、こんにちはこんばんはおやすみ。
マクガフィンズで脚本を書いております、横田純です。

四公演を四夜連続でユーストリーム配信するMacGuffins Night。
二夜目は、2012年2月に上演した「こうして二人は幸せになりました、とさ」です。

主人公・国本サチがふと気づくと、
4人の王様に囲まれているところから物語は始まります。
その4人の王様っていうのは、みんなどことなくサチの知り合いに似ていて、
というか、知り合いそのものでした。

知り合いが扮する4人の王様は、
「パーティしようぜ」「それならおれ余興やるわ」と盛り上がり、
そこから王様同士の不毛な論争が幕を開け。
どうでもよくなったサチがテレビをつけると、
突然ニュースキャスターが、サチのことをニュースでしゃべり出す。

「次は、東京都在住・国本サチさん、25歳に関するニュースです」
「国本さんは昨年のクリスマスイブに、
 お付き合いをしている彼氏の難波一平さんとケンカをして、
 別れる寸前までいってしまったとのことです」

突然のことでビックリしていたら、王様の中のひとりがこう言うのだ。
「ああ、もしかしたらこれ、走馬灯かもなあ。
 知らない?死ぬ前に、なんか思い出とか、心残りだったことみたいなのが、
 一気にバーって流れるやつ」

いや知ってるけど。
え?なんでそれがあたしに見えんの?

「え?だってお前死んだじゃん」
「お前、死んだんだよ」


「あー、私が終われば世界も終わりなんだぁ。
 世界の終わりって意外とせまい範囲で起こるんだって、そう思った」


あの世とこの世の境目のような不思議な空間で、
カレシによく似た男と一緒に、自分の人生の大反省会をくり広げる!
どうやら非常にマヌケな理由で死んだらしい私に、
カレシによく似た男は言うのだ!

「お前は心肺停止状態だから、
 完全に死んだわけじゃなくて、蘇生の可能性が残ってる。
 生き返れるかどうかは最後に決められるから」と!

最後とかどうでもいいから!
あたしゃ今すぐ生き返るから!
そう言ってるのに、カレシによく似た男は許してくれない。
まあまあまあ、と言いながら。
へらへらしながら私の思い出のひとつひとつを思い出させるのだ!

人生における大きな分岐点や時系列を飛び越えて、
すべての可能性を試していく!
「生きるべきか、死ぬべきか、それが問題だ」
シェイクスピアの有名なセリフに、フツーの女が真っ向から対峙する!


「LOVE LIFE、お前人生を愛しなさいよっていう」
「どうでもいいけどLOVE LIFEって、人生を愛しなさいじゃなくて、
 熟語で『性生活』って意味だからね」


たとえば、ニューシネマパラダイスみたいに。
小さな映画館で、観客は自分ひとりだけで。
自分の人生の楽しかったこととか、ツラかったこととか、
胸をえぐられるような思い出のシーンが次々上映されて、
ポップコーンでも食べながら、反省会ができたらいいなあ。
そんなことを思いながら作りました。

あの時、本当はこうすればよかったんじゃないのか?
こうしたら、運命は変わっていなんじゃないのか?
満足いく自分でいられたんじゃないのか!?

いろんな後悔は先に立たないものですが、
いつまで経ってもずっと胸にひっかかり続けることもあって、
リセットもできないしセーブもない。
あらわれる選択肢だって「どっちかが正しい」わけじゃないかもしれない。
「どっちもイヤ」なものだったり、
「選べるものが全部間違っている」という可能性だってある。
それでも、この毎日の生活はゲームなんかじゃないから、
山ほどの「どうにもならないこと」を抱えながら、
自分で、ちゃんと決める話です。

今まで続けてやってきたpit北/区域という劇場を飛び出し、
上野ストアハウスという劇場で公演を打ってみた第5作目。
「こうして二人は幸せになりました、とさ」です。

どうぞ、お楽しみください。


※「こうして二人は幸せになりました、とさ」関連ページ
Opening Movie(上演時に使用したオープニング映像)
Cast Introduction(上演時に使用したオープニング映像2)
お薦めステージ紹介ポータル「こりっち舞台芸術」公演詳細
演出、古田島啓介の「こうして二人は幸せになりました、とさ」前口上

2013年8月12日月曜日

MacGuffins Night #1「全部ホントで全部ウソ」(8月13日22時放送開始)



MacGuffins Night #1「全部ホントで全部ウソ」
2013.8.13(Wed) 22:00 ON AIR.

● マクガフィンズ・Ustream channel(こちらでご覧いただけます)
http://www.ustream.tv/channel/macguffins-ustream





「僕の頭の中に、今まであなたが見せてくれたいろいろな顔が、残像のように駆け巡る。
 その時、なんとなく気づいた。
 僕に足りなかったものは、危機感」




「この舞台を観たら、幸せな気持ちになれたよ」
「なんだか目の前がちょっとクリアになって、世界が色鮮やかに輝いてる気がしたよ」
 と言って人に勧めたい。そんな舞台でした。
そうして勧めて観に行った人は 「まっすぐな恋愛をしたくなった」 と言ってました。
そう。 まさに「まっすぐ」なんだと思います。
登場人物も、マクガフィンズの人たちも。
だから見ているこっちも、まっすぐな気持ちになれる。
なんだか少し疲れている人に。元気が欲しい人に。
ちょっと立ち止まって、行き先を探している人に。
マクガフィンズの舞台、オススメです。
(白猫、CoRich舞台芸術「全部ホントで全部ウソ」レビューより一部抜粋)




今回は、主役は1役で、あとの6名の俳優がいろいろ役どころを変えて、
スピーディに場面転換し、物語は進んでいく。
装置はなく、衣装も関係ないので、

役者たちの感性だけが芝居のテンポを作っているわけだ。
 まあ、こういう芝居の作りは他でも観られるが、
この劇団がいいのは、そのテンポ、スピードが、遅からず、早すぎず、
そしてストーリー展開に、まったくムダがなく、

かといってわかりにくい、ということがない。
 さらにいいのは、それが、ほぼ最後まで貫かれている点だ。
この辺は、個人の好み、なので、

余人はしらぬが、私は今日観て、確実にファンになった。
(ミドル英二、CoRich舞台芸術「全部ホントで全部ウソ」レビューより一部抜粋)





程よい臭さがラブコメの魅力で、本公演はこの魅力を上手に表現できていた。
ラストの映像も青春の一コマを映し出し、爽やかな印象を与える良い演出だった。
山口役の金魚のはにかんだ演技が素敵だった。
なんか、クラスのひかえめな美少女って感じで。
(unicorn、CoRich舞台芸術「全部ホントで全部ウソ」レビューより一部抜粋)

 


脚本も楽しくて、テンポが良くて、
映像と音楽を上手く使うこの劇団のカラーが、

とてもセンス良く出来ていて素晴らしかったです。
高いテンションの場面としっとりする場面とのメリハリがあるので観るほうも夢中。
キャストの7人が、ぶれることなく最後まで駆け抜けて行くのが気持ち良かったです。
ベタなエンディングなんだけど、ほろりとしました。
(Magnoliarida、CoRich舞台芸術「全部ホントで全部ウソ」レビューより一部抜粋)






「人は、どうして占いを気にするのでしょうね。
 未来なんて誰にもわからないし、
 先生の占いだって、誰も正しいかどうか判断できないのに。どうして」
「正しいかどうかは、たぶん、どうでもいいんだと思うよ」
「というと?」
「みんなね、わからないから怖いんだよ。

 だからきっと何か、すがるものが欲しいんだよ」



会えないときのために、こんにちはこんばんはおやすみ。
マクガフィンズで脚本を書いております、横田純です。

四公演を四夜連続でユーストリーム配信するMacGuffins Night。
小劇場ではあまり聞かないこの企画によって、
過去の作品を皆さんにまたお届けするにあたり、ちょっと襟を正すといいますか、
改めて今までの作品をご紹介させていただきたいと思います。

初日を飾るのは、2011年9月に上演した「全部ホントで全部ウソ」です。

朝のニュースの終わりに流れる「今日の占い」に、
人生のすべてをかける高木遼太郎が、
11年前からお付き合いしている山口はるに、
ついに結婚の申し込みをしようと決意した待ち合わせの当日。
遼太郎は社長の息子と間違われ、
身代金目当ての二人組に誘拐されるところから物語は始まります。

遼太郎のチェックする「リバーライト美登里の今日の占い」は、
今までことごとく当たり続けてきている、遼太郎にとっては百発百中の占い。
でも、はるとの待ち合わせをした日の占いは「1位」だったというのに、
なんでこんなことが起こるのか!

なんとか社長の息子ではないという誤解はとけたものの、
人生を左右する大切な待ち合わせに行けず、
些細なすれ違いから二人に距離ができ、関係が崩れかけてしまう!

遼太郎ははるとの関係修復を目論むも、
時を同じくして職場では会社の進退をかけた大きなプロジェクトを任され、
仕事に大きな時間を割くことになってしまい、
その上、おせっかいな遼太郎の友人達が親切心から話をややこしくして、
二人の距離は致命的なまでに広がっていってしまう!

すったもんだをくり返し、まわりの環境に振り回され続けながらも、
相変わらず遼太郎は「今日の占い」だけはチェックしていたのだけど、
そこで遼太郎は気づく。

占いの順位が低ければ低いほど、その日に起こることは良いことになり、
逆に高ければ高いほど、その日に起こることは悪いことになる。
「占いが、逆目に当たっている」ということに!


「もしさぁ、この先ずっと一緒にいるとして、
 私が先に、病気とかでいなくなっちゃったらさぁ。
 うーん……お昼がいいかな。
 お昼の12時ちょうどに、こうやって、リョウの右手のところをさわるよ。
 幽霊になっちゃったらもう見えなくなっちゃうけど、
 そうやって決めとけば、12時ちょうどには毎日ここにいるから。

 さみしくないでしょ?」
「ふざけんなっ!さみしいに、決まってんだろうがぁーーーーーー!!!」





「大切な人にプロポーズする」という、
人生の大きな節目となるドラマティックなシチュエーションをベースに、
ほぼ一本道になりそうなストーリーラインを、
予想を裏切るアクシデントと強烈な登場人物たちの出現によって豪快に道を広げ、
たった一部屋から始まった話がどんでん返しをくり返し、
圧倒的なテンションと勢いでもって、宇宙まで突き抜けるような展開を見せる、
日常にちょっと不思議が混じる、エブリデイ・マジックな話です。

マクガフィンズとしては4つめの作品で、
それまで僕が書いてきた脚本の主人公は、
「家が全焼して、今まで撮りためた写真が全てなくなった写真家志望のカメラマン」
「会社をクビになり、退職金も全て盗まれてしまった才能のないサラリーマン」
など、どれも鬱屈した感情が根底に流れるものが多かったのですが、
その反動からか、底抜けに明るい話が作りたくて書いたものです。

別に誰にも気づかれなくてもいいと思って入れ込んだ小ネタとして、
遼太郎とはるが付き合い始めた「2000年」に流行した、
ヒットソングのフレーズや曲名を、セリフの至るところに潜ませていたり。

劇中に登場する「東京グランドタワー」は、
脚本執筆当時はまだ建設中だった「東京スカイツリー」をモチーフにしており、
建築データやスローガンなども、参考にさせていただいています。

いつの間にか張られた伏線が「そこにかかってくるか!」という驚きの展開を経て、
見事に回収される作品が好きなもので、
「全部ホントで全部ウソ」にはその影響が色濃く出ています。

脚本を書いているとき、
僕は、ものすごく広い砂浜を熊手ひとつでせっせと掘り返す自分の姿が頭をよぎります。
一体どこに埋まっているかわからない「使えそうなモノ」や「アイデア」を、
手当り次第に掘り返して探しまわって、数えきれないほどの小さなピースを集めて、
今度はそれを組み合わせて一本のストーリーにしていくという作業です。

集めたピースを、どの順番で並べて、どう組み合わせれば一番おもしろいかなあ。
どうしたらみんなビックリするかなあ、と思いながら。
ドッキリの仕掛人のような心境でした。
「でした」というか、今もそんな気持ちでやっています。
わたくしは脚本家というより仕掛人なんじゃないのか、と思います。

キャスト、スタッフの奮闘や、劇場側からのありがたいバックアップも受けて、
マクガフィンズの活動において、たしかな手応えを感じた第4作目。
「全部ホントで全部ウソ」です。

どうぞ、お楽しみください。



※「全部ホントで全部ウソ」関連ページ
Opening Movie(上演時に使用したオープニング映像)
Cast Introduction(上演時に使用したオープニング映像2)
お薦めステージ紹介ポータル「こりっち舞台芸術」公演詳細
演出、古田島啓介の「全部ホントで全部ウソ」前口上

2013年8月11日日曜日

上映会&トークイベント「MacGuffins Evening」キャスト先行インタビュー



2012年11月に上演したオムニバス、
僕から見れば僕が正しい、君から見れば君が正しい」の公演映像を、
上演時と同じ劇場である池袋・シアターKASSAIで上映した上に、
お客様からのご質問や疑問に演出・古田島と脚本・横田がお答えするという、
上映会&トークイベント「MacGuffins Evening」に先駆けて、
「僕から見れば僕が正しい、君から見れば君が正しい」に出演したメンバーから、
本公演の見どころや思いのたけを、包み隠さずぶつけていただきました。

トークイベントでもエグりこむようなご質問に回答いたしますが、その前に。
出演メンバーの胸の内に潜む「今だから話せる裏話」や、
「本当の気持ち」をお届けしたいと思います。


※「僕から見れば僕が正しい、君から見れば君が正しい」関連ページ
Cast Introduction(上演時に使用したオープニング映像)
お薦めステージ紹介ポータル「こりっち舞台芸術」公演詳細
演出、古田島啓介の「僕から見れば僕が正しい、君から見れば君が正しい」前口上




● Question1 ●
マクガフィンズは、あなたから見てどんな団体ですか?



一番叱られるホームグラウンド。小規模の会社。
----- 水越健

魅力的な団体です。初めて公演を見たのは #3「お願いだから殴らないで」でした。
あのときから僕はずっとファンです!
演出・脚本・映像・役者のバランスが凄く心地良いんです。
僕もちょうど劇団を作ろうと考えていたので凄く羨ましかったです(笑)
----- 黒岩拓朗

文化系陸上部。
----- 井上真理子

所属メンバー全員がいい奴でちょっと怖いです。
小劇場にはダメ人間しかいないはずでは……
----- 上田恒平

何かと尊敬出来る人たちの集まり!
----- 土屋美穂

もう長い年月お付き合いをしていて、
ついに決意固めてプロポーズしたらOKをくれた相手みたいな感じです。
----- 金魚

それぞれの役割を最大限にこなす超バランス集団。
----- 渡慶次信幸

カタパルトとかレールガンみたいな感じ。
----- 有村優太

例えるならば「風林火山」みたいな劇団ですか?
テンポよく展開する会話=風。
場の空気を確実にかつ静かに止める=林。
言葉とそれ以上に力のある反応と反射=火。
で、山?
……動きますからねえ彼ら。林と似た感じになってしまいますからね。
……みんなキノコそっくり=山。以上。
----- 小林龍二

嘘のない団体。
本当に大好きな団体です。
----- 村野未来




● Question2 ●
「僕から見れば僕が正しい、君から見れば君が正しい」という公演に、
サブタイトルをつけるなら、なんと付けますか?



~Bバージョンは幻の彼方へ~
記録映像が残っていないので。
----- 井上真理子

〜ボブから見ればボブが正しい〜
----- 上田恒平

〜ほれ、みたことか!〜
----- 村野未来

〜にんげんさんか〜
----- 金魚

〜トライアングラー〜
----- 有村優太

〜愛のままにわがままに僕は君だけを傷つけない〜
----- 黒岩拓朗

〜こんな狭い世界にあまりにも多すぎる私たちがいる、なんて贅沢で豊穣な世界なんだべ〜
〜じゃあその目を交換してみたら釣り合うと思わない?〜
〜ミズケンの香り〜
----- 小林龍二

〜そして俺からは前が見えない(鞄で)〜
----- 水越健




● Question3 ●
出演時に、大変だったことはありますか?



稽古中に自分がどこに居るのか分からなくなったこと(鞄で)
ハナデルマン語をやったあとの長台詞で酸素全部出し切ってしまうから大変でした。
どう頑張っても最後に出てくる「君から見れば君が正しい」の、
泡姫のお父さんがびしょびしょになっちゃうこと。
----- 水越健

動線の定型を落とし込むこと。
ザッツ・マクガフィニズム。
慣れるまで大変。
----- 上田恒平

笑いをこらえるのがとにかくキツかった!
「コミュニケーション記号体系」で、
初郎が会議中に鞄をかぶって無茶苦茶やるシーンがあるんですが、
そこが一番ヤバかったですね。
鞄の中から水越さんの汗が垂れてくるんですよ。
----- 井上真理子

この公演に限ったことではないのですが、人見知りの緊張しいなので、
稽古が始まってしばらくはコミュニケーションで大変だー!ってなってました。
----- 金魚

稽古中、本番期間中共に「ジャングル」という言葉が幾度となく飛びかったこと。
あとはやっぱり舞台上での激しい動き。
----- 渡慶次信幸
(※彼は体毛が異常に濃いため、親しみをこめてそう呼ばれていました。横田)

僕から見れば大変だったかも知れないけど、
君から見れば大したことじゃないかも知れないんだよなあ。
だから大変の話より変態の話をしましょう。
……この場で話すのが真に適切かは分かりません。
ですが皆様のためにも我が恥部の秘密、ご覧に入れましょう!
実は私!ぺ
(※ここで文章が切れていました。一体どういう了見でしょうか。横田)
----- 小林龍二

小林龍二の暴走。(笑)
----- 有村優太

面白い出演者が多く笑ってはいけないときにこらえるのが大変でした。(笑)
----- 土屋美穂

なぜか通し稽古の度に収録・撮影が入り、
いつもギリギリで稽古場に辿り着いてバタバタのまま通しが始まったのは大変でしたー。
「忙しいときに忙しくなるあるある」を水越さんとよく話してましたね。
----- 黒岩拓朗
(※彼は声優としても活躍しているため、別現場で仕事を終えたあと、
 稽古場に移動して通し稽古、という日も珍しくありませんでした。横田)




● Question4 ●
自分の演じた中で、一番好きな役はどれですか?
理由も添えて教えて下さい。



「僕から見れば僕が正しい」「君から見れば君が正しい」泡姫(アリエル)です。
彼女からは、もらったものがたくさんあって。
わたしは、もらった分をちゃんと返せたか、ちゃんと彼女を生きられたかと今も考えます。
悔いが残っているとはまた違う感覚だと、自分では思っているのですが。
いただいた役はどの人も大切ですが、彼女は少し、とくべつな気もします。
----- 金魚

「僕から見れば僕が正しい」英雄の母親の優子。
一番思い入れのある、また悔しさの沢山残る役でした。
少なからず自分の中で分岐点になった役だと思います。
----- 村野未来

「僕から見れば僕が正しい」英雄の父親の修治。
……結果だけ見たら暴力を振るうダメな父親なんだけど、
そこに行き着くまでの過程は誰にでも有り得る。
修治になる可能性は俺にもあるわけで……人間臭さが魅力かな?と。
----- 有村優太

「君から見れば君が正しい」泡姫の母の品子です。
今までこういう役をやった事が全くなく、一番稽古期間で考えて、色々学んだ役でした。
----- 土屋美穂

やっぱり「僕から見れば僕が正しい」「君から見れば君が正しい」英雄ですね。
英雄は正直大変でした。
公演タイトルの主役キャラというプレッシャーや境遇が色々あれだったもので……
でも、英雄と向き合うことで自分自身の成長に大きく繋がりました。
出会えたことに感謝しています。
----- 黒岩拓朗

「コミュニケーション記号体系」初郎も好きだけど、「会議は踊る」の社長。
ヒゲ、一年越しの復活。
----- 水越健
(※この公演の一年前に行われた「全部ホントで全部ウソ」という公演で、
 水越さんは「どうしても欲しい」という自身の強い欲求から、
 お高いヒゲを自腹で購入していました。横田)

「会議は踊る」の伏し目がちな女社員ですかね。
今まで自分は「この役はこうでなければ!」って考えしかなかったので、
自由につくっていくってことを体感させてくれた……
マクガフィンズへの取っ掛かりを作ってくれた役です。
----- 井上真理子

「コミュニケーション記号体系」親善大使。
あんな表現をする役は今後あるかないかくらい貴重なものだったので。
----- 渡慶次信幸

「傘を盗む奴撲滅委員会」の人。上映されない回で申し訳ない。
さりげなくイイ奴で人知れず一部にモテるタイプだと思います。
----- 上田恒平

全員、均等に愛しているという回答はご法度かしら……。
父親が我が子に「お父さんとお母さんどっちが好き?」と聞いたところ、
まんじゅうを二つに割って「どっちがおいしい?」と訊き返された話があります。
それと同様、作家が頭と手を痛めて生んだ子に好き嫌いはありません!
……俺かっこいい。
----- 小林龍二




● Question5 ●
Aバージョンの5本のストーリーの中で、一番好きな話はどれですか?
理由も添えて教えて下さい。



ぬう。この期に及んでも「好き」を言わせたいのか。
「帰宅部全国大会出場」のくだらなさが好きでした。
「だ・れ・か・ロマンティック・と・め・て」「ロマンティックあげーるよー」ら辺が、
個人的に大好きですね。
ただ当日は、裏で吐きそうになってましたけど。緊張で。
----- 小林龍二

「帰宅部全国大会出場」!
あのハイテンション!
本当に大好きです!笑
もうずーーーっと客席から観ていたい!!
やってても楽しい!楽しい!!
----- 村野未来

「帰宅部全国大会出場」
あのスピード感と次々出て来る人たちのハチャメチャな感じが好きです。
----- 土屋美穂

「帰宅部全国大会出場」です。
タイトルだけでワクワクしますよね?
僕は演じていて本当楽しかったです。
稽古場でも色々ハプニングが多い話でした(笑)
----- 黒岩拓朗

「コミュニケーション記号体系」
ハナデルマン語が凄い!
----- 有村優太

ストーリーで言うと「会議は踊る」
洗練されてる。企業の会議の心象風景を抽象化したら大体こんなもん。
----- 上田恒平

「僕から見れば僕が正しい」
20分の間によくもまぁここまで盛り込めたなっていうくらい重厚なストーリーで、
これだけで90分できると思う。
----- 井上真理子

MacGuffinsの作品って、
笑いの多い「動」の部分をよく評価していただく印象があるのですが、
実は「静」の部分でこそ力が発揮されるのではと思っています。
ので、両論ありますが、わたしは「君から見れば君が正しい」が好きです。
----- 金魚

「君から見れば君が正しい」
話し合う、気持ちを伝え合うことの難しさ、大切さが見えるから。
分かり合っても遅いことも、あるけど。
----- 水越健




● Question6 ●
「ここは会心の出来だった!」という自分の役どころやシーンなどを教えて下さい。



「コミュニケーション記号体系」のオープニング、新婚の夫の性根の腐り切ったドヤ顔。
----- 渡慶次信幸

会心の出来というかやっていて一番楽しかったのは「会議は踊る」。
テンポが好きです。(笑)
----- 有村優太

「会議は踊る」社長のヒゲ。
「帰宅部全国大会出場」ロマン君全般。
「コミュニケーション記号体系」初郎の鞄さばき、ハナデルマン語。
----- 水越健

うーん終わった芝居はあんまり覚えてないんですが、
「帰宅部全国大会出場」でアイドルに襲われた後のセリフ出しとか。
----- 上田恒平

「コミュニケーション記号体系」の南、ですね。
アンケートやTwitterでいただいた感想の中に「信じてたのに…」とのお言葉があって、
すみませんと同時にありがとうございまぁーす!!と思いました。
----- 金魚

強いて挙げれば「コミュニケーション記号体系」。
水越氏演じる草薙先生の目の前で、
「これからも頑張ってくださいね」両肩を掴む(汗でピチャ)
「草薙先生」と言って、でかい口を開けて笑うところですかね。
とても大きいらしいんです。私の口は。
星のカーヴィだという噂を聞きました。
大げさだと思いますが、なんだか嬉しいものですね。
----- 小林龍二

少ないですが「コミュニケーション記号体系」初郎と次春の兄弟のシーンは好きです。
水越さんとは普段から兄だったり弟だったり友達だったりライバルだったりの関係なので、
しっくりきました!
----- 黒岩拓朗




● Question7 ●
演出・古田島という男についてどう思いますか?



取捨選択を合理的にできる冷静さと、
常識に切り込む攻撃性を併せ持った先導タイプのボスの器。
向上心があるのでこれからどうなってっちゃうのか楽しみです。
----- 上田恒平

心から信頼の出来る演出家!
と、恐怖の塊。笑
----- 村野未来

デリカシーないのにフレンドリーで、
何故か交友関係が広く信頼も厚い親戚のおじちゃんによく似ています。
----- 井上真理子

先の道を見せてくれる男。たまに怖い。後輩。肉食。
----- 水越健

お芝居を考える根っこがブレない。その一点を強く感じます。
----- 渡慶次信幸

おしゃれだと思います。
それはさておき、こんにちは小林です。
古田島さんはロジカルな演出家さんだと思います。
押し付けみたいなものがなくて、
役者の主体性から生まれたものを尊重し、劇団のテンポに変換するんですね。
だから、役者を恐らく凄く信頼している、だから「ハートブラザー」なんですね!
----- 小林龍二

お茶目、それと色々凄い。なんというか凄い。
----- 有村優太

今の僕にとって欠かせない存在となりました。
同世代でここまで尊敬出来る人間は滅多にいません。
それぐらい芝居について深く考える男です。
頭も良いし、話術にも長けているので敵にはしたくないです。
たまに鬼だなんだと言われますが、普段はお茶目な方です。
主食はお菓子です。健康には気をつけて頂きたいです。
----- 黒岩拓朗

凄くて、怖くて、面倒見が良い人!
----- 土屋美穂

「演出と役者」という関係で一緒に舞台をさせていただいて思うのは、
お芝居に対する思考がとても緻密で、演出に対して繊細だなということ。
わたしの人間関係なんて狭いものですが、
年の近い方でここまでのひとというのは、そういないと思います。
信頼する演出家であり、尊敬できる演劇人です。頭の中を覗いてみたい。
そんな古田島さんはごはん代わりにお菓子ばっかり食べてます。
あと、綴る言葉が意外とポエミィです。
----- 金魚




● Question8 ●
脚本・横田という男についてどう思いますか?



むさいと思います。顔が。
ですけど凄いなあと思います。
聞き手の心に届く言葉をすごく書ける人だなあと思います。
笑い、についての感覚とセンスもすこぶる高くて、
笑いについて教授してもらったこともあります。
一方、私は彼のことを「よこちん」と呼んでいます。たまに「よこ」を抜いて呼びます。
----- 小林龍二

純くんは最初憧れが強くて直視出来なかったです!
脚本家としても素晴らしいと感じますし、役者としてもかっこいいなって思います。
センスに憧れましたね。
僕は横田純にはなれないけど、肩を並べて歩ける男になりたいな……
そんな気持ちにさせてくれました。
----- 黒岩拓朗

フォローの達人、我慢の人。
何考えてるのか全然わからない。横田さんの頭の中ツアーをしたい。
----- 井上真理子

一度で良いから頭の中を覗いて見たい。
----- 土屋美穂

まさにパラレルワールドです!
横田さんの頭の中はカーニバル!
----- 村野未来

小説やゲームなどひとつの形として世に出ているもの、
ネット上で見た知らない誰かのことば、ご自身の体験、そこから出た感情。
脚本家と役者を兼ねる横田さんは、そういったいろんなところから集めたものを、
知識や感覚として頭に、からだに、たくさん持っている。
わたしの横田さんの印象は「図書館」です。
おびただしい数の本がジャンルごちゃごちゃに混ざって置いてあって、
綺麗というわけではない。
けれど、どこかアンティークな雰囲気を感じるような、そんな図書館。
整頓も掃除もされてないのに品格があるってなんじゃそりゃですが、
多分、横田さんがゲスだけどロマンチストだねって言われるのとおなじだと思います。
----- 金魚

「言葉師」って職業あったらこの人だなってぐらい自分の言葉を持ってるように思います。
----- 渡慶次信幸

広がりを教えてくれる男。たまに危うい。年下。博識。
----- 水越健

作品は純愛か偏愛かとしたら純愛。横田だから。
----- 有村優太

本人にも言いましたが、同年代で最も気になる男。
イイ奴揃いのマクガフィンズにおいてイイ奴であり腹の底が読めない影のある人物。
きっとドロドロなんだろうなぁ。
----- 上田恒平




● Question9 ●
僕から見れば僕が正しくて、

君から見れば君が正しいという状況に直面したことはありますか?
また、それはどんな状況でしたか?


「ほら起きな!遅刻するよ!」
「あと5分…」
----- 井上真理子

卵焼きの定義について井上と2時間電車で話し合った!
各家庭の形ってありますよね!
----- 土屋美穂

常日頃そんなことばかりです。
些細な例だと、商品開発をしていたとき、
僕はどうしても「女子高生の香り」がいいと思ったのに、
上司は否定しました。あのパンツ野郎。
あれがショックで僕はその後、退社し、女子高生研究所に務め、
金が貯まったのでロマンチックな遊園地を建てました。
----- 小林龍二

ニュースとかを見ると日常茶飯事ですよね。
オレ?痴話喧嘩くらいです。
----- 有村優太

恋の終わりなんて大体そんなもんじゃないですか?(笑)
----- 黒岩拓朗

世の中全て。正しさなんて主観。
----- 上田恒平

もしかしたら、誰かと一緒にいるっていうのは、
常にそういう状況なんじゃないかなと、ふと思いました。
----- 金魚





いかがでしたでしょうか。
「MacGuffins Evening」にて配布予定のパンフレットにも、
当日、劇場でしか読むことができない各出演者からのコメントを掲載しております。
ぜひ劇場にて、ご覧下さい。




2013.8.13
MacGuffins Evening

途中入場・退場自由!
劇場内なのに飲食自由でコーラでも飲みながら過去公演の上映を見つつ、
インタビューにもお答えする上に入場は無料の巻



Ticket.
無料


Time table.
17:30 開場
18:00 「僕から見れば僕が正しい、君から見れば君が正しい」先行上映
20:00 皆様からの質問にお答えするマクガフィンズインタビュー
21:00 終演


Place :
池袋 シアターKASSAI
〒170-0013 東京都豊島区東池袋1-45-2
(池袋駅より徒歩10分)
※劇場内での飲食は自由ですが、あまり匂いの強いものなどは避けて下さい。